子どもの矯正治療のメリット
子どもの歯並びの乱れは、口呼吸や指しゃぶり、頬杖、よく噛まない、歯を舌で押すなど、口周りの悪癖が関与しています。子どもの頃から矯正治療を始めることには、次のメリットがあります。
①抜⻭をせずに⾏える可能性が⾼い
従来の(決まったスペースに⻭を並べる)矯正治療と違い、顎の成⻑を利⽤し、⻭が並ぶスペースをつくる治療法です。顎の成⻑を⼗分に促せると、抜⻭をする必要がなくなります。
②将来の矯正治療の負担を軽減できる
成⻑期である⼦供のうちに顎の成⻑を促すことで、⼤⼈になってから矯正が必要になったとしても、抜⻭をせずに済んだり短期間で治療が完了したりします。また、正しい⼝腔機能を⾝につけると、矯正治療後の後戻りを防ぐこともできます。
③⻭への負担が少ない
ブラケットやワイヤーを使⽤した矯正と違い、取り外しできる矯正装置を使⽤するため、これまで通りに⻭磨きをしていただけます。むし⻭や⻭周病のリスクを抑えることができます。また、⻭にかかる⼒が従来の矯正法より少ないため、痛みを軽減させることができます。
④⼼⾝の健康に繋がる
⻭列矯正をすることで、噛む機能が改善しバランスの良い⾷事をとりやすくなります。また、⻭並びの悪さをコンプレックスに感じている場合、それを解消することで⼼の健康にも繋がります。
不正咬合について
成⻑中の⼦どもの約 7 割に不正咬合があるといわれています。⻭の位置は、⾆と⼝唇や頬の機能によって決まり、顔の成⻑は正常な⼝腔機能と呼吸法の影響を受けます。例えば、⼝呼吸をしている⼦どもは、永久⻭がきれいに並ぶためのスペースが不⾜しやすく、叢⽣(そ
うせい)という⻭がガタガタな状態になります。MFT を⾏う⽬的は次の5つの機能を⾝につけるためです。
子どもの矯正治療の目標は次のとおりです。
- ①⾆を正しい位置につける。
- ②正しい⿐呼吸をする。
- ③⼝唇をとじる。
- ④正しい嚥下をする。
- ⑤正しい姿勢でいる。
MFTを⾏うタイミング
⻭並びのことを考えると、上の顎が成⻑のピークを迎える⼩学校低学年から中学年ごろま
でに MFT を始めるのが理想的です。それよりも低年齢のうちに MFT をすることで、顎の成⻑を早くから促し、⻭並びへの良い影響が得られやすくなります。ただし、本⼈の理解⼒や⼝腔内の状態は⼈それぞれで、矯正治療を始めるべきタイミングは異なります。当院では、お⼦さまにとってベストなタイミングで矯正治療を⾏えるように⼼がけておりますので、お早めにご相談ください。また、⾆の⼒を鍛えることで誤嚥性肺炎の予防ができたり、⼝唇の⼒を鍛え正しい⿐呼吸を⾝につけることで免疫⼒が向上したりします。正しい⼝腔機能を習得することは、年齢関係なくすべての⽅に重要なことですので、MFT に興味を持たれたタイミングで始めると良いです。
5歳から始められるプレオルソ
プレオルソは、取り外しができるマウスピース型矯正装置です。お口の周りの筋肉のバランスを整えることで、歯並びの改善だけではなくお口がポカンと開く状態や口呼吸、問題のある嚥下、発音の悪さなどの改善が期待できます。永久歯が生え揃う前に行うことで高い効果が期待できるので、口周りの癖や歯並びが気になった段階でお早めにご相談ください。
トレーナーシステム
MFT だけをお受けいただくことも可能ですが、神部⻭科医院では、トレーナーを併⽤したプログラムも⾏っております。トレーナーを使⽤することで⾆や⼝腔筋に良い影響を与え、健全な⻭と顔の成⻑を促します。⽇中 1〜2 時間と寝ている間に装着するだけなので、矯正装置の⾒た⽬が気になる⼦どもにもおすすめできます。年齢や⼝腔内の状態などに応じていくつかのプログラムを準備しておりますので、まずはご相談ください。
trainer 料金 ¥55,000円(月々の管理料込み)
※消費税込みです。
治療の流れ
STEP1、無料説明
②一般的なワイヤー矯正との違いについてご説明いたします。
③プログラムの料金や流れについてをご説明いたします。
STEP2、初診検査
②口腔内スキャナーによる歯型の記録をします。
③問診やビデオ撮影による呼吸の様子や口腔習癖の確認をします。
④舌や口唇などの筋力測定をします。
STEP3、初診カウンセリング
STEP4、ファーストハーフプログラム 1 回目〜12 回目
②1.2 週間に一度来院していただき全 12 回のトレーニングを行います。
③ファーストハーフプログラム 9 回目から 12 回目は呼吸の練習に特化した期間です。
④ファーストハーフプログラム 9 回目から日中 1 時間と就寝時にトレーナーの使用を開始します。
STEP5、中間検査
STEP6、中間カウンセリング
STEP7、セカンドハーフプログラム 1 回目〜12 回目
②月に一度来院していただき全 12 回のトレーニングを行います。
③引き続き日中 1 時間と就寝時にトレーナーを使用するが、トレーナーの種類を変えるこ
とでファーストハーフプログラムのときより歯列不正の改善が期待されやすいです。
STEP8、終了検査
STEP9、終了カウンセリング
②プログラムの終了や延長などの提案をします。
③生え変わりが終わるまでの注意事項などを説明します。